自遊通信 No.53(2012 春)

発 行 自遊学校 文/河原木憲彦 絵/野口ちとせ



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某新聞の日曜版でこんな記事を見つけた。そのページは、読者と作る紙面とかでタイトルは「芸術の力、感じたことある?」。このアンケートへ3500人超が回答している。さて何パーセントの人が「はい」と答えたでしょう?驚くなかれ(?)「はい」と答えた人は88パーセント。ほんまかいな、と思ったのは私だけか。それにしてはアートと縁のない生活を大方の人は送ってるんじゃないの? かくいう私も縁無き衆生の一人だが、アートに関心がある人がそんなに多いことにびっくり。

ずいぶん昔、東京の武道館にロックのコンサートを聴きに行ったことがある。誰のコンサートだったか忘れたが、場内アナウンスでそのロックバンドを「アーティスト」というのを聞いてロックミュージシャンも芸術家なのかと、そのとき認識を新たにした。ロックバンドが芸術家集団ならSMAPも嵐も芸術家なんだろう。
先月(3月)、大阪で開かれている「草間彌生 永遠の永遠の永遠」展を観てきた。土曜日だったせいかたくさんの人出で、入場者が派手な水玉模様の部屋で写真を撮りあっていた。客層は年齢様々、普段アートに関心がなさそうな若い女性客も多くて華やかな雰囲気。「芸術の力」なんて大げさなことじゃなくて、皆さんアートを楽しんでいる。アートは「力」ではない。「力」と対極にあるものかもしれないと、
展覧会場に溢れるカラフルな色彩と水玉模様を見て思った。アートは特別なことではない、日常生活がアートだと鈴木大拙という人が言っていた。生きることがアート。食べることも、着ることも、体を動かすこともアート。そうかもしれない。
自遊学校スタッフの野口ちとせが大阪で個展を開きます。音をテーマにした造形作品を展示。こんなの見たことない(?)作品たち。興味と時間がある方はご来場ください。


  音・空・観 vol 13「余 音 Sound without Sound 」
  ・会場 楓ギャラリー(地下鉄・谷町6丁目駅徒歩3分 )
  ・会期 2012 年 5 月 15 ~ 27 日
  ・ミニ音楽会 5月19日〈ゲスト 宮嶋哉行(バイオリン奏者)
  全て無料です。お気軽にどうぞ。

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