No.70(2018 春号)

発 行 自遊学校  文/河原木憲彦  絵/野口ちとせ 











陽が長くなり朝に野鳥が鳴き始める時間も早くなった。なんという名の野鳥か知らないが6時前から寝室の近くで早口のオペラのように歌ってくれる。寝室のすぐ前に桜の木があって、その枝が校舎の上まで伸びている。その枝は野鳥のステージ。彼らの華やかな美声で目覚めるのは、その始まりが日に日に早くなるので、ありがたくもあり辛くもあり、、、
校庭の桜は満開で見頃だが小高い丘の中腹にある自遊学校に上がってくる村人は殆どいない。高齢者ばかりの村人にはちょっとした坂道もハードルが高い。丘の上にあった神社は昨年、丘の麓にある集会所に移設された。坂道を上ってこれない村人が多くなったためだ。神社が上にあったときは、自遊学校の前の坂道を村人が上がって行くこともあったが、お参りの人が通らなくなったら、この丘は野鳥の楽園。ヒヨドリやウグイス、カラスや鳩やキジ、トンビの姿も。夜になるとミミズクの声もあちこちから聞こえ、なんだか賑やかしい。これはこれでええのじゃないか?と、花を散らしながら桜の枝で今日も鳥たちが歌う。

  花隠れ声だけ覗く上り坂



  自遊学校は、例年通り、春の連休中、開校します。


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