No.50 (2011 春号)       

発 行 自遊学校  文/河原木憲彦  絵/野口ちとせ 


 

今年から家族が増えた。ニューメンバーは猫のジャンコ。たまたま聴いていたギターの名手ジャンゴ・ラインハルトから命名。
ジャンコはギターは弾かないが、ピアノを弾く。 ?。
ある夜、他に誰もいないはずの校舎にピアノの音が響き渡った。無調の現代音楽風のようにもフリージャズ風にも聞こえる。周囲は真っ暗。ご存じのように自遊学校は電灯がないのでランプの明かりだけ。ランプを手に持ってピアノが置いてある玄関口まで恐る恐る行ってみると、、、ピアノの鍵盤の上をジャンコが歩き回って遊んでた。
蓋が閉まっていると思い込んでいたので誰か蓋を開けて弾いていると想像して怖くなったが、考えてみると侵入者ならこんな音を立てるはずがない。

こんなこともあった。
もう10年以上前のこと。やはり、深夜の出来事。何かをこするような音がして目が覚めた。その音は木戸をこすって開けようとしているような音で、いつまでもやまない。
侵入者? だけど、ここはどこも鍵なぞかかっていない。怖々音のする方に行くと、物置の中に何かいるような。戸を開けたら、走り去っていく小動物が。野良猫だった。
昼間、人の気配で物置に逃げ込んだが、戸を閉められて出られなくなり、何とか出ようと手で戸をこすっていた。

つい先日、また深夜に物音が。今度は何? ランプに照らし出された相手は、狸ほどの大きさで鼻筋に白線。ハクビシン! そういえば、今朝バナナが3本食べ散らかされてたが、あれはあんたの仕業か。
見つめ合う目と目。翌日、壁に20cm大の穴が開いているのを発見した。


  見 つ め 合 う 二 人 を 乗 せ て 回 る 星



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