No.43 (2009 冬号)    本年も宜しくお願いします。


発 行 自遊学校  文/河原木憲彦  絵/野口ちとせ  


 


 

学校は秋冬の間、来校者が少ない。ヒマがあるから音楽CDをよく聴く。最近は現代音楽に興味がある。どうも私には変な性癖があるようだ。
理解できないものに興味をそそられる。音楽? これが? と思って聴いているうちに、はまりこんだ。絵画や映画でもそういう傾向がある。たぶん、そういうものに私が興味を持つのは、思いこみや既成概念に対し、それらが「?」を提示するからだろう。要するに、へそ曲がりなのだ。
長いワイヤーを張り風がそれをふるわす音を録音する。壊れたピアノを演奏する。バイオリンとビオラの胴体を叩くだけの四重奏曲。演奏せずピアノの前に4分あまり座っているだけというのもある。演奏しない、音のない音楽。初演の時、2分すぎても演奏しないので、会場にいた聴衆は当惑し、そのうち怒りだす者もいて騒然としたそうだ。音楽だと思うから腹が立つかもしれないが、これってなんか可笑しい。
子供っぽい? そう、子供の遊びに似ている。どれも、やろうと思えば誰にもできそうだが、ふつうの大人には逆に難しい。子供のように遊び心を失わず、いい歳して喜々と音と戯れている彼ら音楽家が、私はうらやましいのかもしれない。
そういえば自遊学校は今年で満20周年。久々にミニライブをやろうかな。
現代音楽? それはやめておこう。聴きにきた人が怒りだすといけない。


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